ポケモンスカーレット・バイオレットのDLCで登場したゼイユの数々の特徴的なセリフと共に英語を勉強していきます。今回は、「お祭り後おじいさんから真実を聞かされるシーン」からのセリフです。
発売から時間はそこそこ経過していますが、念のためネタバレ注意でお願いします。セリフは基本的にすべてポケットモンスタースカーレット・バイオレットからの引用になります。
基礎情報
ゼイユ:Carmine
スグリ:Kieran(スグ:Kiki)
オーガポン:Ogerpon
ともっこ:the Loyal Three
シーン5
お祭りの翌日。ゼイユと主人公はおじいさんからオーガポンにまつわる伝承の真実を聞かされます。
「待ったわよ! 待ち合わせ してないけど!」
初っ端からゼイユらしいセリフです。
Just because we didn’t agree to meet doesn’t mean you get to keep me waiting!
「Just because A doesn’t mean B」は「Aだからと言ってBというわけではない」という意味のよく使われるフレーズです。この英語のセリフを直訳すると、「待ち合わせしていないからといって私を待たせていいってわけではないわよ」となります。直訳するとやや理不尽な内容になりますね笑。しかし、この表現自体は実際よく使われます。私も英会話やPROGOSという英語のテストでも使う機会があったのを覚えています。
後半の「get to」には、「~する機会がある、許可されて~できる」というニュアンスを持ちます。例文を見てみましょう。
I got to talk with Satya Nadella, CEO of Microsoft, at the Tech Conference. IT技術イベントでマイクロソフトCEOのサティア・ナデラと会話する機会があった。 You get to eat whatever you like if you get a full score on the test. テストで満点取ったら好きなものなんでも食べていいよ。
「あんた 嘘ついてたら ドガース 丸飲み だかんね」
ゼイユと言えば!の代表格のセリフです。ポケモンの世界(キタカミだけ?)では針千本ではなくドガース飲まされるんですね。そこはハリーセンでもよかったのではと思う自分もいます。
If I find out you blabbed, I’m gonna make you swallow a Koffing whole!
「blab」はパート2でも出てきました。「秘密や余計なことをべらべらしゃばえる」という意味ですね。
そして気になるドガース丸飲みを見てきましょう。ここは以外にもシンプルで、日本語の表現通りに訳されている感じになっています。「make O C」で「OにCさせる」という学校でも必ず習う表現が使われていますね。「Koffing」はもちろん、ドガースです。
ちなみに英語では「Cross my heart and hope to die, stick a needle in my eye」という表現があるそうです。これは、指切りげんまんと同じように約束する際に使われるものです。ドガース丸飲みは英語の表現に合わせてくるのかなと思っていましたが、直訳でしたね。英語でプレーされる多くの方は「針千本飲ます」という日本語のフレーズにかけていることは分からないと思います。そのため海外勢の皆さんがこのゼイユのセリフをどのように捉えたのか気になります。
「スグのくせに 反抗的ね」
なるほど、英語ではこう表現するんだと勉強になったので取り上げてみました。
Kiki should know better than to talk back to me like that.
「talk back」は「口答えする」という意味です。そして「know better than to do」は「~するよりもっと賢い、分別がある」という意味になります。直訳すると、「スグはあんな風に私に口答えするほど馬鹿じゃないはずだ、もっと賢いはずだ」となるでしょうか。
「反抗的 英語」で調べると、「rebellious」とか「malcontent」とか出てきます。どれも難しい単語ですね。しかし、このような難しい単語を覚えなくても少し視点を変えるだけでシンプルに英語を話すことができます。「know better than to do」はすごく応用がきいて様々な場面で使えそうだなと思いますので、例文を作ってみます。
No! She should know better than to say that thing. うそ、彼女はそんなこと言うほど馬鹿じゃないのに。 I wish I had known better than to believe him. もっと分別があれば、彼のことなんて信じなかったのに。
「別に 優しいでしょ 手ぇ 出してないもん」
手を出していなければ優しいと思っているゼイユもいいですね(?)
I WAS being kind! It’s not like I hit him or anything!
「being + 性格を表す形容詞」は、いつもは「形容詞」じゃないけど、その時は「形容詞」であるということを意味します。わかりにくいと思いますので具体例を挙げます。「He’s angry」は「いつも不機嫌」です。そして「He’s being angry」は「いつも不機嫌ではないけど、今は不機嫌でいる」となります。進行形かどうかの違いだけですが、いつも不機嫌な人と、その時たまたま不機嫌だったけどいつもはそうではない人とでは、全く性格の異なる人になってしまいます。
「It’s not like」は「別に~じゃないし」と訳せます。日本語でもよく使う表現ですね。「手を出す」はシンプルに「hit」になってますね。「or anything」は「~とか」という意味ですので、後半の文は「別にスグをぶったりとかしてないし」みたいな感じです。
「オーガポン かわいそう! ともっこ 最悪!!」
おじいさんから伝承の真実を気化された直後のセリフです。
Ogerpon didn’t deserve that! And the Loyal Three-they’re the worst!
「deserve」は「~に値する、ふさわしい」という意味があります。今回は否定形で使われていますので、「~に値しない、ふさわしくない」となります。一見ネガティブな意味になりそうですね。しかし今回はdeserveの目的語をみると「that」が続いていますね。thatは何かというと「オーガポンは村を襲ったわけではないのに、村のみんなから襲ったと思われ恐れられている」ことです。つまりネガティブな目的語が続いてます。そのため全体的にははいい意味になっています。オーガポンは悪者ではないと。逆に、ずるして賞をとった人に対する「you don’t deserve it」は悪い意味になります。
「かわいそう」を直訳しようとするのではなく、このように表現できるんだととても勉強になったセリフでした。
「いよいよ トサカに くるわね!」
トサカにくるなんて普段使わないし聞かない言葉でしたので、正直わたしはほぼ始めたきいたくらいの言葉でした。
Oooh, that REALLY gets my blood boiling!
「頭にくる、カッとなる」という意味ですので、英語での表現の方法はたくさんあります。そんな中で今回のセリフでは「get one’s blood boil」というフレーズが使われています。getではなくmakeでも大丈夫です。このフレーズは「誰かをとても怒らせる」という比較的強い怒りを表します。血が沸騰するほど怒っているイメージです。
余談ですが、先日「ブラックライトニング」というDCのドラマを見ていた時に、このフレーズが登場しました。具体的な内容は覚えていませんが、「パパに言ったらすごく怒るから言わないで」みたいなシーンで出てきました。
「マウント とってくるからさ」
スグリはゼイユに対して、オーガポンことで自分のほうが知っているとマウントをとってくることがあるようです。
And he’s been trying to one-up me
「one-up」が動詞として使われています。意味は、「何かより良いことをしたり言ったりすることで、人より優位に立つ」です。初めてTOEICで700点取れたことを喜んで話してる友達に対して、自分は昔800点取ったことあるよって言うみたいな感じですかね。
一瞬なんだこの表現は!とビックリしました。しかしフレーズをよく見ると、「相手より1つ(one)上(up)なことを言う、行う」と考えることができます。
最後に
全部で7つのセリフを見てきました。いかがでしたでしょうか。今回も普段から使える便利なフレーズがたくさんあったと思います。実際に英会話などで使って身に着けていきましょう。
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